血液 緩衝 作用
酸塩基平衡と緩衝作用 血液並に体液中の水素イオンと水酸化イオンの 適当な平衡比率を酸塩基平衡という。前述の様に 生体液が常に酸塩基平衡を維持してゆくためには 緩衝的な調節作用が必要である。 一般に, 弱酸, 弱塩基又はその塩類の水溶液
《血液の緩衝作用》 組織で生じたCOや不揮発性の酸はHを遊離するが、これらは血液中で血漿蛋白やヘモグロビンなどの血液緩衝系に吸収される。 また血液がアルカリ性に傾くときはOHが同様に血液緩衝系に吸収される。 また、ヘモグロビンは蛋白であるので同様の緩衝作用を持つほかにイミダゾール基という強いH吸収能を持った基を持つため強い緩衝能を持つ。 また、不揮発性の酸から解離したHは血液中の重炭酸イオンHCOとも反応する。 すなわち COが肺から排出され、腎の尿細管の細胞がHの分泌を行う際にHCOが血中に放出されることによりこの緩衝系は持続的に働く。 《アシドーシス、アルカローシス》 生体は、体内で行われる代謝の結果絶えずHを産生しており、体液のPHは低下する傾向にある。
ヒトの血液は炭酸イオン(CO 32- )と炭酸水素イオン(HCO 3- )による緩衝作用でpH 7.4に保たれている。 細胞内は,リン酸水素イオン(HPO 42- )とリン酸二水素イオン(H 2 PO 4- )でpH 6.9になっている。 実験室では,酵素反応,細胞や微生物の培養等,pHの変動を最小限に抑える必要がある実験に用いられている。 また,スポーツドリンクにも緩衝作用がある。 緩衝溶液の例 実験室から: DNAやRNAの保存には通常TE緩衝液を用いる。 TE緩衝液 * に含まれるEDTAは2価の金属イオンのキレート剤で,Mg 2+ イオンに結合して,核酸分解酵素(DNase)の働きを弱める効果がある。
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