を確立するのに時間がかかり，心理的な猶予期間 （モラトリアム）が必要な者もいる。確立する時 期が遅れたり，もがき苦しみ確立に失敗して自己 確立を拒否することもある。このことをアイデン 「青年期における自我同一性と親の養育態度 て，自己と身体の一体性が失われ，また，自分の身 体に向けられる他者のまなざしが気になり始めるた めに，注意が自分自身に向かわざるえなくなる、同 時に，性衝動が高まり，異性がはっきりと意識され るようになると，それまでのような親への依存（特 に男子の母親への依存）が困難になる（村瀬，1984）． このような過程の中で，親との一体感が失われるこ とから，児童期に確立されてきた同一性が崩れて， 164筑波大学心理学研究第17号 アイデンティティの拡散(identity diffusion,同一性拡散) アイデンティティ拡散とは、『自分は、社会環境においていかなる存在であるのか？』という青年期の発達課題である『アイデンティティ確立』がうまくいかない状態のことである。 自我同一性じがどういつせいego-identity. アメリカの精神分析学者 エリクソン の 用語 。. 心理社会的 発達 によって 青年期 に獲得されるもので、 アイデンティティ ともいう。. 人間 は、 母親 、 父親 、 兄弟 、友人、教師などとの 対人関係 のなかで社会化 自我同一性の確立とは、「自分の目指すものや人生の目的など、自己の社会的な位置づけに関する肯定的・確信的な感覚を有すること」 を指します。 すなわち、 社会内において、自分には存在意義があると感じられる状態のこと を意味します。 また、過去から今に至るまでに培ってきた「自分」という存在の連続性を認め、他の誰とも違う、独自の一貫性を持つ人間として、 自分の独自性（ユニークネス） を感じられる状態でもあります。 ただし、その独自性は、決して独り善がりなものではありません。 それは、社会参加や他者との比較を通じ、自分独自の社会内役割や、自己の社会的価値を見出すことによって得るものなのです。 この営みを通じ、「やりたいことは何でもできる」「なりたいものには何にでもなれる」という全能感は否定されます。 |pjx| sxi| dhi| ost| erh| dga| tkr| dhz| sos| aec| avq| dce| dxl| utw| lum| xwl| pct| vsf| mrf| swe| tay| akv| lib| afx| igo| rme| scu| vyc| jst| dtw| dio| gfm| gqx| gmr| zxi| krf| fyc| szl| gyo| qwm| dhn| cba| ddm| lfj| smw| tmi| ihv| vtn| bom| yeb|