肺がん 脳 梗塞
通常は静脈の血栓は肺に詰まり脳には到達しませんが、卵円孔が開存していると脳梗塞を起こすことがあり、このような脳梗塞は奇異性塞栓症と呼ばれ、トルソー症候群に含められることがあります。 女性特有のがんに多く、卵巣がんでは初期に発症する例も 当センターでは過去5年間で81人のがん患者さんが脳梗塞を発症し、そのうち20人がトルソー症候群でした。 一般的に、脳梗塞はラクナ梗塞4分の1、アテローム血栓性脳梗塞4分の1、心原性脳梗塞4分の1、原因不明4分の1に分かれます。 当センターのがん患者さんの脳梗塞を、原因不明を除いて分類すると、4分の1がトルソー症候群、4分の1が心原性脳梗塞、残りがアテローム血栓で、ラクナ脳梗塞はほとんど見られませんでした。
がんと脳梗塞―トルーソー症候群の臨床 野川 茂* Cancer-associated stroke—Clinical management of Trousseau's syndrome Shigeru NOGAWA 要約:トルー ソー 症候群は「 悪性腫瘍に合併する凝固能亢進状態とそれに伴う遊走性血栓性静脈炎」を さすが,脳梗塞の発症を機に初めて悪性腫瘍が発見されることも少なくない. このため, 本邦では「悪性腫瘍に合併するDIC に伴う血栓症および非細菌性血栓性心内膜炎(NBTE)に 起因する全身性( とくに脳)塞 栓症」として理解されつつある.
肺や胃などにできたがん細胞が脳に転移した結果、脳に腫瘍ができてしまう状態を「転移性脳腫瘍」と呼んでいます。 この転移性脳腫瘍は、どの部位にできたがんでも発症する可能性がありますが、特に肺からの転移が多いと言われています。 この記事では、転移性脳腫瘍の治療法を中心に、予後の可能性も解説します。 肺がんの脳転移、転移性脳腫瘍とは 転移性脳腫瘍とは、頭蓋内以外にできた部位の癌が、脳内を中心に頭蓋内に転移したものです。 がんになった方のうち、約10%が転移性脳腫瘍を発症するといわれています。 特に 肺がんからの転移が最も多く 、肺がん以外では乳がん、直腸がん、腎・膀胱がん、胃がんなどでみられます。 転移性脳腫瘍患者のうち、30%が脳転移が原因で死亡しているというデータもあります。
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