ミツバチ 毒 針
ミツバチは針を刺した後、その場を離れようとして針と毒を送り込む産卵管を切り離してしまいます。 残された針と産卵管は自動ポンプのように敵に毒を送り込み続け、他方で針と臓器の一部を失ったミツバチは、ほどなくして死んでしまいます。 「万一、ミツバチに刺された時は、皮膚に突き刺さった針と産卵管をすぐに抜くべき。 お肌に悪いからね」とベンジンさん。
みつばちの毒針のつくり 蜂は、外敵から身を守るために毒針を持っています。 毒針は、産卵管の一部が変化したものと考えられており、毒針を持っているのは雌だけです。 みつばちの場合、働き蜂は雌ですので、巣作り、蜜・花粉集め、育児に加え、毒針を使った防御行動までを行っていることになります。 毒針は、蜂にとって外敵を攻撃するための有効な手段です。 しかし、毒針には上図のようにギザギザした「かえし」がいくつもあるために、一度刺してしまうと、そこから抜くことができず、蜂の体から引きちぎられます。 みつばちは、刺すことで自らを死に追いやることになるのです。 蜂に刺されないようにするには?
蜂毒を治療に利用する「蜂針療法」は、ミツバチが針の根本の「毒嚢」の中にもっている、わずか0.02mgの毒液を利用したもの。 ごく少量の毒液を体内に入れることによって、ヒトの免疫力を引き出し、痛みや化膿を軽減するというこの療法、古代エジプトやバビロニアでは早くも紀元前2000年頃から行われていたといわれています。 紀元前460~181年頃にギリシャで活躍した"医聖"ヒポクラテスも、蜂毒について記載した文献を残しており、そのちからは注目されていたようです。 蜂針療法に用いられるのは、セイヨウミツバチの、羽化してから20日以降の働きバチ。 元来日本に棲んでいる「ニホンミツバチ」では、毒液が半分~3分の1程度しかなく、蜂針療法には不向きとされています。
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