トランス メタル 化
反応機構を考える上でキーとなるのは、パラジウムのボロン化合物とのトランスメタル化であり、 当量以上の塩基 を加え、トランスメタル化活性なボレート型にする必要があります。 その塩基を加える必要があるゆえに、パーフルオロアリールやヘテロアリールボロンといった 出発物質のホウ素化合物から脱ボロンが起きて収率が低下 することが報告されています。 鈴木・宮浦カップリング反応の一般的な反応機構(出典: ケムステ過去記事 ) このような背景から塩基なしでSMC反応を促進する研究が進められており、トリアルコキシボレートを使う系やアリールフロライドを使う系などが塩基なしでカップリング反応が進行すると報告されています。
トランスメタル化(有機金属化合物の素反応) 有機金属化合物は多彩ですが,その反応は驚くほど少数の素反応(還元的脱離,酸化的付加,β脱離など数種類)に分類できます. 多くの素反応については,金属,支持配位子などのそれぞれの条件にあわせて精力的に研究がすすめられ,明確に体系化されています.トランスメタル化は二つの金属上の配位子が交換する反応で,有機遷移金属錯体の合成法として重要である一方,クロスカップリングなど多くの錯体触媒反応に素過程として含まれています. (トランスメタル化)
トランスメタル化 還元的脱離 塩基の影響 二相系の影響 添加剤の影響 Ag (I)、Tl (I) まとめ 酸化的付加 Hartwigは触媒の配位子やアリールハロゲン化合物の種類によって、異なる反応機構で酸化的付加することを報告しました。 ホスフィン配位子がかさ高い場合や、アリールハロゲン化合物が塩素の場合は、一度配位子が脱離してから酸化的付加しやすいです。 逆にホスフィン配位子が一般的なサイズの場合や、アリールハロゲン化合物がヨウ素の場合は、配位子が脱離せずに酸化的付加しやすいです。 Fabiola Barrios-Landeros, Brad P. Carrow, and John F. Hartwig, J. Am. Chem. Soc., 2009, 131, 8141.
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