ツチ ハンミョウ 幼虫
ツチハンミョウの幼虫はハナバチに乗って巣に入り、ハチが集めた花粉などを食べることになっている。 けれど肝心の生態は手がかりもつかめなかった。 幼虫の近くに来たのはアリの仲間、アリスアブ、アブの仲間が何種かとアリモドキという甲虫だ。 ケースにツチハンミョウの幼虫を少し入れておいたところ、中にやってきたアリモドキに幼虫がしがみついていたというのが唯一の収穫(写真上)。 それにしてもアリモドキというのもほとんど生態のわかっていない小さな甲虫だ。 トビイロケアリとなにやらコミュニケーションしているように見える場面もあった。 アリの巣内に入っている可能性もあると思う。 ツチハンミョウの幼虫は花の上に登ってハチを待つというのが定説だが、ヒメツチハンミョウはいっこうに草を登らなかった。
典型例に ツチハンミョウ 類がある。 この類の 生活史 は以下のようなものである [1] 。 この類は幼虫が孤独性の ハナバチ 類 [2] に寄生する [3] 。 成虫は卵を地中浅くに産み付ける。 幼虫は春から初夏に 孵化 する。 出て来た1齢幼虫は扁平な紡錘形の体を持ち、湾曲した大きな 大顎 とよく発達した歩脚をもち、その先端には爪がよく発達し、さらにその脇の剛毛も爪状になり、一見では3本の爪を持つように見える。 この幼虫はしばしば シミ 型ともいわれる [4] (図のA)。 この幼虫は花に移動し、ハナバチ類が 花粉 や 蜜 を集めに来るのを待ち、ハチが来るとその体の上に移動する。 幼虫はハチの体上でその毛に掴まっており、大顎や足先の爪が発達しているのはこのための適応と考えられる。
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