乳がん 分子 標的 薬
乳がんの分野で最初の分子標的薬は、2001年に承認されたトラスツズマブ(商品名ハーセプチン・注射剤)です。 当初は転移性乳がんに対してのみ承認され、その後、適用範囲が広がり、いまでは術後薬物療法や、術前薬物療法でも使えるようになっています。 2009年には第二の分子標的薬となる、ラパチニブ(商品名タイケルブ)が承認されています。 こちらは飲み薬で抗がん薬のカペシタビン(商品名ゼローダ)との組み合わせで使うことが決められています。 ただし、ラパチニブはまだ適用が進行性の乳がん、転移性乳がんに限られています。 今後の見通しでは、第三の分子標的薬として、注射薬のペルツズマブ(商品名は未定)の登場が期待されています。
進行乳癌を対象としたHER2に対する分子標的薬はトラスツズマブのほか、HER2の阻害の仕方が異なるラパチニブ、ペルツズマブ、そしてトラスツズマブと細胞毒性を持つエムタンシンを結合させた抗体薬物複合体のトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)の4剤がある。 HER2に対する分子標的薬は手術後の再発抑制を目的とした術後補助療法薬としても使用されている。
なお、「 抗がん剤 」という言葉は、広い意味ではがんを攻撃する目的の薬すべてを含みますが、ここでは ホルモン 剤と分子標的薬を除く狭い意味の抗がん剤(細胞障害性抗がん剤)を指すこととします。 1. レジメンとは? 乳がんに対する抗がん剤の使い方は多くの種類があります。 抗がん剤治療を行う際に「レジメン」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。 レジメンとは使用する抗がん剤の種類や投与する量、期間、手順などを時間の流れで表した計画表のことです。 抗がん剤のレジメンは臨床試験を経て効果が確認されたものです。 乳がんにも多数のレジメンがあります。 標準的なレジメンをいつでも厳守しないといけないわけではありません。
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