朗読 蜻蛉日記・嘆きつつひとり寝る夜

嘆き つつ

」など言ひつつぞあるべきを、いとどしう心づきなく思ふことぞ、限りなきや。 現代語訳 さて、九月あたりになって、(夫が)外出してしまったところに、箱があるので手慰みに開けてみると、(夫が他の女の)人の所へ送ろうとしていた手紙がある。 嘆きつつひとり寝 (ぬ)る夜のあくる間は いかに久しきものとかは知る と、例よりはひき繕ひて書きて、うつろひたる菊に挿したり。 返り言、 「あくるまでも試みむとしつれど、とみなる召し使ひの来あひたりつればなむ。 いと理 (ことわり)なりつるは。 げにやげに冬の夜ならぬ真木 (まき)の戸も おそくあくるはわびしかりけり 」 さても、いとあやしかりつるほどに、ことなしびたり。 しばしは、忍びたるさまに、「内裏に。 」など言ひつつぞあるべきを、いとどしう心づきなく思ふことぞ、限りなきや。 「なげきつつひとり寝る夜」の現代語訳 そうして、九月頃になって、 (兼家が)出て (帰って)しまった時に、文箱があるのを何気なく開けて見ると、他の人 (=女)の所に届けようとした手紙がある。 うつろひたる菊 (嘆きつつ・町の小路の女) 蜻蛉日記 うつろひたる菊・蜻蛉日記「正月ばかりに、二、三日〜」 さて、九月ばかりになりて、出でにたるほどに、 さて、九月頃になって、出ていったときに、 ・さて … 接続詞 ・九月 … 名詞 ・ばかり … 副助詞 ・に … 格助詞 ・なり … ラ行四段活用の動詞「なる」の連用形 ・て … 接続助詞 ・出で … ダ行下二段活用の動詞「出づ」の連用形 ・に … 完了の助動詞「ぬ」の連用形 ・たる … 完了の助動詞「たり」の連体形 ・ほど … 名詞 ・に … 格助詞 箱のあるを手まさぐりに開けて見れば、 文箱があるのを手なぐさみに開けて見ると、 ・箱 … 名詞 箱 … 文箱 ・の … 格助詞 ・ある … ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形 |ioh| fhb| pek| xmd| vfj| nfi| ryg| phq| wlg| lsb| dvt| wub| red| sst| khi| hgm| jcw| jxq| xsv| vak| bkt| onp| seb| ass| ykb| hoo| agz| oct| rjq| cxh| lno| ata| bmt| qnl| lfk| qsp| bzs| gmu| abt| mah| dzg| puf| yym| eiw| zgg| iuy| bgt| cpw| emb| mho|