ベンシャーン 作品
ベン・シャーンは米国美術を代表する画家で、戦争や移民差別、労働問題などの「米国の影」をテーマに描いた作品を多く残している。その一つは、水爆実験による日本漁船の被ばくを描いた「ラッキードラゴン」シリーズで、その経緯と魅力を解説する。
《シカゴ・スタイル・ジャズ》 LPレコードジャケット アメリカコロンビアレコード、1955年発売、沼辺信一氏蔵 © Estate of Ben Shahn / VAGA, New York & SPDA, Tokyo, 2011 《ラッキードラゴン》 1960年 テンペラ・綿布 福島県立美術館 © Estate of Ben Shahn / VAGA, New York & SPDA, Tokyo, 2011 『版画集:リルケ「マルテの手記」より:一行の詩のためには…』
東京国立近代美術館 展覧会について 開催概要 前年3月に70歳で他界した近代アメリカ画壇の異才、ベン・シャーン(1898‒1969)。 同時代の作家たちが抽象的な美術を試みたのに対し、ロシア移民の子として少年期を貧民街で過ごしたシャーンは、早くから社会的不条理に目覚め、「芸術と社会」という視点で具象的にアメリカの姿を捉えた。 生涯にわたりさまざまな表現方法を追求し、多方面で活動したその画業の全貌を、ニューヨークのケネディ画廊との提携により回顧した。 開催概要 会場 東京国立近代美術館 会期 1970年5月21日‒7月5日(40日間) 入場者総数 74,625人(1日平均1,866人) 共催 東京新聞 カタログ 23.5×25.5cm182p. 出品点数 170点
ベン・シャーン (1898-1969) は、1930 年代から60 年代にかけてアメリ力で活躍した画家です。 帝政ロシア領 (現リトアニア)のユダヤ人家庭に生まれたシャーンは、8 歳の時に家族とともにニューヨークへ移住、貧しい生活のなか石版画工房で働きながら美術を学びました。 そこで習得した線と文字による表現は、画家であると同時にグラフィック・デザイナーでもあった彼の原点となりました。 独特の震えるような線で人聞の悲哀を物語るシャーンの芸術は、若き頃のアンディ・ウォーホルや、戦後の日本の画家、グラフィック・デザイナーにも大きな影響を与えています。 そして作品に通底する、対象に寄り添うような鋭くもやさしい眼差し。
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