咀嚼 筋 腱 腱 膜 過 形成 症
MR画像所見では両側咬筋前縁部に腱様の低信号領域を認め,咀嚼筋腱・腱膜過形成症と診断した。 全身麻酔下に両側咬筋腱膜切除術および両側筋突起切除術による側頭筋腱剥離術を施行した。 術後1年の最大開口量は47mmで,MR画像において咬筋腱膜および筋突起の部分的再生と,側頭筋腱の再付着を認めた。 <br> 収録刊行物 日本顎関節学会雑誌 日本顎関節学会雑誌 22 (3), 158-162, 2010 一般社団法人 日本顎関節学会
本研究で明らかにしたい事柄は下記の筋内腱発生機序である。Phase1: 筋芽細胞がスペース確保のために移動する。Phase2: 耳下腺管周囲の細胞や骨膜細胞が、"筋内腱"を構築する。上記の2つの筋内腱発生のPhaseを明らかにするために、ライブイメージング: 細胞の動きを培養下にて観察する手法 咀嚼筋腱・腱膜過形成症は咬筋腱膜および側頭筋腱などの過形成により,硬性の開口制限を呈する疾患である。 治療法としては咬筋腱膜切除術と側頭筋腱切除目的での筋突起切除術を行い,適切な開口訓練により良好な長期成績が報告されている。 しかし,正常な開口量が回復された状態における切離された側頭筋腱の筋突起への再付着の有無や,咬筋腱膜部の治癒状態については明らかではない。 今回われわれは咀嚼筋腱・腱膜過形成症と診断された59歳の女性に対し両側咬筋腱膜切除術および両側筋突起切除術を施行し, 術前後の両側咬筋腱膜,側頭筋腱および両側筋突起の変化をMR 画像で観察し,治癒過程の検討を行った症例を経験したので報告する。 症 例 患者:59歳 , 女性。 初診:2008年 12月 。
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