パウルクレー 新しい 天使
いずれ書籍にするための覚書のような18の断章で構成されているのですが、とりわけ事あるごとに思い出されるのが、 パウル=クレーの「新しい天使」 という絵画をモチーフに書かれた第9章。 「新しい天使」と題されたクレーの絵がある。 そこには一人の天使が描かれており、その天使は、彼がじっと見つめているものから、今まさに遠ざかろうとしているかのように見える。 彼の目は大きく見開かれており、口はひらいて、翼はひろげられている。 歴史の天使はこのように見えるにちがいない。 彼はその顔を過去に向けている。 われわれは出来事の連鎖と見えるところに、彼はただ一つの破局(カタストロフィー)を見る。 その破局は、次から次へと絶え間なく瓦礫を積み重ね、それらの瓦礫を彼の足元に投げる。
(1) パウル・クレー Angelus Nobus 「歴史の天使は顔を過去に向けている。 一連の出来事が 私たち の前に現れるところに、 天使 は唯一の破局Katastropheを見る。 瓦礫の上に瓦礫を積み重ね、それらを天使の足許に投げるような破局を。 たぶん天使は踏み止まって、死者たちを目覚めさせ、壊されたものをまたいっしょに組み合わせたいのかもしれない。 だが楽園から嵐が吹いてきて翼をとらえ、それがあまりに強風なので、もはや翼を閉じることができない。 この嵐が天使を否応なしに背を向けている未来の方へ動かす、そのあいだにも瓦礫の山は目の前で天高く積み上がっていくのだけれど。 我々が進歩Fortschrittと呼ぶものは この 嵐なのだ。 」(太字強調は原著者による)
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