メロス 冒頭
タイトルのとおり、主人公のメロスは、約束の刻限までに帰るために走りに走るので、文体がダラダラしていたら、読者は物語に感情移入できなくなってしまいます。 速い。 本当に速い。 メロスが走るのと同じくらい、太宰の文体は速いのです。 太宰治という作家の型破りな文体、その自由奔放さは貴重です。 結論から言うと、太宰は文章力があります(笑)。 ただ、文章力といってもいろいろあるわけです。 比喩を巧みに操る絢爛豪華な文体ではなく、透明な抒情性の底から美しい音楽が聞こえてくる文章でもなく、端正で威厳に満ちた格調高い言語空間に浸れるわけでもありません。 太宰治は太宰の文体で書いているわけではなく、「走れメロス」という小説に最も合った文体で書いているのです。
1.1 主な登場人物 1.2 冒頭 2 メロスの激怒・暴君との約束 3 妹の結婚式 4 メロスの試練 5 走れメロス 概略 この話は、処刑されるのを承知の上で友人のために戻ったメロスが、人の心を信じない王に、信頼することの尊さを悟らせる物語です。 主な登場人物 メロス ー 村の牧人 セリヌンティウス ー メロスの親友・石工 暴君ディオニス ー 国王 メロスの妹 妹の婿 フイロストラトス ー セリヌンティウスの弟子 スポンサーリンク 冒頭 「メロスは激怒した。 必ず、かの邪知暴虐の王を除かなければならぬと決意した。 」 メロスの激怒・暴君との約束
小説の名文冒頭まとめ! 文豪11名の冒頭を簡単な解説付きで紹介! 2020年8月23日 2022年9月17日 どうも、近代文学好きの小助です。 この記事では、小説の名文冒頭を紹介していきます。 美しい日本語に触れたい 有名な小説の冒頭を知りたい という方は参考にしてみてください。 小説の名文冒頭まとめ! ・『草枕』夏目漱石 山路を登りながら、こう考えた。 智に働けば角が立つ。 情に棹させば流される。 意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい。 夏目漱石『草枕』 テンポの良い冒頭。 主人公の考えが読み手にスッと入ってくる秀逸な名文です。 『草枕』は芸術論の物語なので、冒頭から言葉のリズムを大切にしたことがうかがえます。
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