アシドーシス 治療 救急
呼吸性アシドーシスは,PaCO2が高値となり,代償機転が働くとHCO3-は増加する。代謝性アシドーシスは,固定酸が増加する乳酸アシドーシス,糖尿病性ケトアシドーシス,腎不全,サリチル酸中毒などと,重炭酸イオンが過剰に排泄さ
要点 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)は糖尿病の急性代謝性合併症で,高血糖,高ケトン血症,および代謝性アシドーシスを特徴とする。 高血糖は浸透圧利尿を引き起こし,体液と電解質の有意な減少をもたらす。 DKAは主に1型糖尿病で生じる。 悪心,嘔吐,および腹痛を引き起こし,脳浮腫,昏睡,および死亡に進展する恐れがある。 DKAの診断は,高血糖の存在下で高ケトン血症およびアニオンギャップ増大を伴う代謝性アシドーシスを検出することによる。 治療は循環血液量の増量,インスリン補充,および低カリウム血症の予防である。 ( 糖尿病 および 糖尿病の合併症 も参照のこと。 )
糖尿病ケトアシドーシス,高血糖高浸透圧症候群ともに,病態の根幹は脱水とインスリン作用不足である.ゆえに,治療の基本は,生理食塩水を中心とした十分な補液による脱水,電解質補正と,インスリンの持続静脈内投与である.水分喪失量は浸透圧利尿や食事摂取の低下,嘔吐などにより体重の5~10%程度と類推される.発症前後の体重変化でもおおよその評価が可能である.通常は最初の1~2時間,生理食塩水を500~1,000 ml/1時間(15~20 ml/ kg/1時間)の速度で投与する.以降は尿量を観察しながら,200~250 ml/1時間程度に調節する.インスリン初期投与量は,患者がいつまでインスリンを投与していたかにも左右されるため,家族を含め詳細な病歴聴取が大切である.意識障害があれば気道確保を行い,
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